最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)3474 決定
主 文
本件各上告を棄却する。
理 由
被告人Aの弁護人渡辺治湟の上告趣意について。
所論は、結局量刑不当の主張に帰し刑訴四〇五条に当らないし、また、同四一一
条を適用すべきものとも認められない。
被告人B、同Cの弁護人渡辺治湟の上告趣意について。
所論は、単なる訴訟法違反又は憲法以外の法令解釈の誤りを主張するものと解さ
れるから、明らかに刑訴四〇五条に該当しない。そして、外国より輸入する紙巻煙
草は関税定率法一条の規定に基く判示犯罪当時の別表六八により、また、同化粧石
鹸は同表一一七によつて輸入税を課せられる物品であるから、第一審判決の認定確
定したように被告人等がこれを判示横浜港内a区b沖に碇泊中の米国給油船で同船
乗組員から買受けて税関の免許を受けないで陸揚輸入を図つた以上関税法七六条の
違反罪を構成すること勿論であつて、売主が連合国占領軍に附属する者で、その者
が携帯輸入するときその身分上の理由で関税法の適用から免除されるとしても、日
本人である被告人等の為す右物品の輸入に対し関税法の適用を除外すべき何等の理
由をも見出すことができないし、また、判示犯罪当時連合国占領軍に附属する者の
財産を公に認められた場合を除きこれを収受し又は所持するときは、昭和二二年政
令一六五号一条一項に違反し同三条に該当すること多言を要しない。従つて、右関
税法違反罪と右政令違反罪は併立して成立し得ること明らかである。そして、第一
審判決挙示の証拠によれば判示物件が連合国占領軍に附属する者の財産であること
の認定を肯認することができる。されば、右と異る見解を前提とする所論は、刑訴
四一一条の職権発動理由としても採用し難い。
よつて、刑訴四一四条、三八六条一項三号に従い、裁判官全員一致の意見で主文
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のとおり決定する。
昭和二六年一二月六日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 沢 田 竹 治 郎
裁判官 真 野 毅
裁判官 岩 松 三 郎
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